賃貸物件を探しているときに“敷金なし”と聞くと、お得に感じると思います。
しかし、これにはデメリットがあります。
今回はその解説をしていきたいと思います。
◆結局退去時に費用がかかる
そもそも敷金とは、部屋を借りる人が貸主に対して預けておく保証金です。
万一、家賃を滞納したときや、退去時の修繕などが発生したときのためにあらかじめ預けておくお金です。
そのため、契約期間中に家賃滞納がなく、退去時にも大きな過失がない場合は、残った敷金については基本的に返還されます。
つまり、敷金を最初の賃貸契約時に預け入れておけば、退去時に修繕が発生した場合なども、そこからまかなわれることになるため、追加の費用を請求されることは基本的にありません。
しかし、敷金なしで入居した場合、退去時の修繕などはすべて退去時に支払うことになりますので、どのみち退去する際に支払いが発生します。
最初に支払わなかった分は、後で請求がされるということです。
決してお得になったわけではないのです。
◆敷金と礼金の意味
敷金とは、上記で説明させて頂いた通り、借主が貸主に対して預けておく保証金です。
それに対して礼金とは、借主が貸主に対して「部屋を貸してくれてありがとう」という謝礼金です。
つまり、敷金は賃貸契約時に預けておかないと退去するときに請求をされますが、礼金はあくまで謝礼金のため請求をされることはありません。
そのため、“礼金がなし”の物件についてはお得な物件も多いということになります。
ただし、初期費用が抑えられている分、家賃が割高に設定されているということも考えられますので、そこには注意が必要です。
◆まとめ
賃貸で部屋を探すときに“敷金なし”という文字を見ると、「初期費用が安くてラッキー」と考えてしまうと思いますが、先に払うか後に払うかの違いだけで、決してお得というわけではありません。
どうしても初期費用を安く抑えたい方は、家賃が周りの物件と比べて高くなく、礼金がゼロの物件を探す方が良いでしょう。
なお、不動産の仲介業者は契約を取ることだけが目的で、「敷金礼金ゼロゼロですし、スゴクお得ですよ」などと謳い文句を使って契約を迫ってくることもありますので、そこはちゃんと冷静な判断を行うようにしましょう。
結局は、初期費用だけに踊らされることなく、しっかりと自分に合った物件を探すようにした方が良いです。
そして、強引な営業をしてきたり、上手いことしか言ってこない、変な不動産屋では契約をしないようにしましょう。