入谷の朝顔市といえば、毎年七夕頃にメディアでも紹介され有名ですね。
江戸三大鬼子母神の一つ入谷鬼子母神をまつる『真源寺』から言問通りにかけて40万人の人出がある一大イベントです。
入谷の朝顔市について紹介しましょう。
■朝顔市は毎年7月6日~8日に開催
夏の風物詩として有名な入谷の朝顔市は、七夕を挟む7月6日~8日に開かれています。
朝の5時~23時の間、120軒もの朝顔業者と、100あまりの露店が並び、たくさんの人で賑わいます。
東京メトロ日比谷線の入谷から1分、山手線の鶯谷から5分程度でいけますから、平日でも、気軽に夏の縁日気分が楽しめます。
小ぶりなものなら一鉢800円程度、5本の支柱が立てられている「行灯」と言われる仕立てで2000円程度。
12万株が一同に集まる日本一の朝顔市ですから、珍しい品種に出会えることもあります。
歌舞伎役者二代目市川団十郎の衣装の色にちなんで名付けられた『団十郎』は、えび茶色をしています。
江戸時代に作られていたのと同じ、『団十郎』は、種子の確保が難しくなかなか無いようですが、珍しいえび茶色の朝顔を見付けるのもちょっとした楽しみになりそうです。
購入した朝顔は、宅配を頼むことができ、縦長の朝顔専用ボックスで運んでもらえます。
■戦後に賑わいを取り戻すため復活した朝顔市
もともと江戸末期の文化・文政の頃に名前が知られる様になった入谷の朝顔。
出来栄えが素晴らしいという事で、明治の中頃には、往来止めをしたり、木戸銭を取って見せたりするほどの評判となりました。
ところが、大正時代に日本の軍国主義が進むにつれて、朝顔栽培も下火になり、朝顔市は忘れ去られて行きました。
朝顔市が途絶えてから35年経った昭和23年、入谷の戦後復興シンボルとして朝顔市が復活しました。
地元有志と下谷観光連盟の協力で復活を実現させた朝顔市は、年々評判を呼び、現在のような一大イベントに成長しました。
一度途切れた伝統を、地域の人々の手で再び盛り上げたところに、入谷の歴史や地元愛を感じます。
■鬼子母神で有名な『真源寺』
朝顔市が『真源寺』から言問通りで行われる様になったのは、江戸後期、朝顔のお披露目が敷地内で行われてきたからです。
朝顔市開催期間以外も、下町情緒を散策して楽しめる『御朱印めぐり』でお参りに訪れる人が絶えません。
鬼子母神は、安産・子育ての守護神としても御利益がある神様ですし、下谷七福神を巡って、江戸情緒を味わえば、運気アップに役立ちそうですね。
参照:入谷朝顔まつり(朝顔市)公式ホームページ