一人暮らしをする時、また結婚して新居を探す時など、新生活のスタートには生活の基盤となる賃貸物件探しが必須です。
スタートを切るにふさわしい賃貸物件を探したいという思いで不動産会社を訪ねてみたものの、どの物件がいいのか全く見当がつかずに困った・・・という経験をした人も少なくないようです。
たくさんある物件の中でも、特に目を引くのは「新築物件」や「築浅物件」という文句。
せっかく借りて同じように家賃を払うなら、新しいほうが良いというのは誰しも考えそうなところ。
でも、単に新しさを求めるだけではいけません。
賃貸物件を探す時に、どのようなところに注意しなければいけないかを簡単にまとめてみます。
○新しい物件がいい?
だれも住んでいない新築物件に、借主として自分が住まい始めるところを想像すると、心も新たに新鮮な気分を味わえます。
誰でも古いものより新しいものの方が良いという感覚は有るでしょう。
ただ、住まいの状況や良さを判断する材料は、新しさ以外にもたくさんあります。
●新しいから衛生的・・・は不確定要素
賃貸物件のきれいさは、新築や築浅物件などでは問題にならない事がらだと思っていませんか。
賃貸物件でトラブルになりやすいのがゴキブリや水回りに発生するコバエ等の害虫です。
集合住宅で有るが故の問題ともいえますが、新築物件でも害虫の姿を数ヵ月後から確認して、怯えて暮らしているという話は、無きにしもあらず。
集合住宅で生活する世帯のどこかの世帯が、害虫を発生させてしまう環境を作っていると、排水溝やベランダをつたってどんどんとテリトリーを増やし、仲間も増えてしまいます。
特に気を付けたいのが、排水が裏でつながっている縦列です。
樋や排水を一直線に通している上下階のどこかに、巣となりそうな世帯があると、自室でいくら駆除しようとしても無駄です。
主に湿気の多い所をたどって、上下階で発見する機会が多くなり、次第にあらゆる生活者が害虫に悩まされる事態にまで、広がってしまいます。
この時は、集合住宅全戸で害虫駆除に取り組まねばなりません。
また周囲にファミレスやフード店など飲食店があれば、害虫被害の確率は高くなります。
このような点も意識して、チェックを積み重ねていくことが大切になります。
●築年数が経過した物件を選ぶメリット
では、新しいとは言えないまでも住むには問題なさそうな、築年数が10年以上経過した物件はどうでしょうか。
大家さんや不動産会社のメンテナンスがしっかりしていて、隙間や樋(とい)、お風呂、外壁などにメンテナンスをきちんと施していれば、新築までとはいかないまでも、建てて数年しかたっていない物件との差は大きく有りません。
反対に、家賃も新築と比べると少し安く設定している場合が多く、新築に絞ってアパートやマンションを探している人は、思った以上に安い賃借料で良い物件と巡り会えるかもしれません。
また最近では、だいぶ築年数の経った物件の中古ならではの味わいが好きという方も増えてきています。
●物件の周辺地地域をリサーチ
物件選びと同時に、生活拠点にするエリアを絞って物件を探しましょう。
コンビニへのアクセスや、駅までの距離、外灯の有無これら全てが集結している様子・・・等は、実際に賃借人からも喜ばれます。
帰宅する家は新しいにこしたことは有りません。
しかし、生活シーンを考えて、理想の生活を送りたいからこそ、周囲の条件を見ることが大切だと言えます。
築浅物件等にとらわれずに、築年数が経過した物件にも目を向けてみましょう。