賃貸を借りる際、毎月の家賃とは別に「共益費」というものが発生します。
毎月当たり前のように支払っている反面、「共益費とはなに?」「管理費とはなにが違うの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
そこでこの記事では、賃貸を借りる際に家賃とは別でかかる共益費について見ていきます。
賃貸物件へ引っ越し予定の方はぜひ参考にしてみてください。
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賃貸の共益費とは、管理費とどのような違いがあるのでしょうか?
そもそも共益費とは、賃貸マンションやアパートなどの専有部分以外に充当され、家賃とは別に支払っていくものです。
不動産公正取引協議会連合会の規約には「入居者が共同で使用する設備や、物件の運営に関する費用」と記載され、共用部分の維持管理に対する費用ということがわかります。
共有部分とはエントランスや共有廊下、階段やエレベーター、ゴミステーションなどのことで、そこに住むうえで入居者全員が利用する場所のことです。
しかしなかには「項目がないため支払っていない」という方がいます。
その場合は家賃に含まれていることが多く、家賃が高めに設定されているので注意しましょう。
ちなみに賃貸には以下の2種類が存在します。
●家賃に加えて共益費と管理費を毎月支払う
●共益費と管理費の項目がなく、家賃にそれらが含まれている
共益費と管理費という項目があればわかりやすいのですが、なかには記載されず、そのぶん家賃に組み込まれている物件も多くあります。
とくに最近普及してきたレンタルハウスやシェアハウスの多くは、共益費や管理費が不要です。
なかにはインターネット無料や光熱費込みのレンタルハウスやシェアハウスもあるでしょう。
一見お得に見えますが、レンタルハウスやシェアハウスにも、エントランスや廊下などの共有部分が存在します。
とくに不特定多数が一緒に暮らすシェアハウスの場合、リビングやキッチン、トイレなども共有部分に含まれ、一般的な物件より共有で使用する面積が広いですよね。
光熱費やインターネット代も家賃に含まれ、割高に設定されている可能性があるので注意してください。
また賃貸物件を探す際、フリーレント契約という物件を見たことがありませんか?
契約月や数カ月間家賃が無料になる契約なのですが、無料になるのは家賃だけで、共益費や管理費は通常通り発生するケースも少なくありません。
そのためレンタルハウスやシェアハウス、フリーレントの契約時は、契約内容をチェックしておくのが得策です。
共益費と管理費の違いとは?
賃貸を借りる際、管理費という項目になっている物件もあります。
どちらも表記が似ているため混在しがちですが、実は両者には大きな違いはありません。
先ほどもお話しした通り、共益費とは、賃貸マンションやアパートなどの共有部分の修繕やメンテナンスに充当される費用です。
一方管理費は、その物件を管理する管理人に支払う報酬などに充当されます。
共益費は物件の「維持に必要なコスト」ですが、管理費は「管理人の人件費など物件を管理するために必要なコスト」という風に覚えておくといいでしょう。
ただし家賃を滞納した場合、共益費は優先的に支払うよう命じられますが、管理費には法律上支払い義務がありません。
管理費の滞納は問題視されていて、そういった観点からも共益費との違いがわかりますね。
賃貸における共益費の使い道とは?
賃貸を借りる際に発生する共益費とは、実際どのような使い道をされているのでしょうか?
毎月数千円程度で済む物件もありますが、毎月の出費として支払っているお金のため、入居者の立場としては具体的な使い道を知りたいですよね。
しかし共益費の使い道には明確な決まりがありません。
平成19年に社団法人日本住宅建設産業協会がおこなった、賃貸管理業者を対象にしたアンケートでは、「使い道が明確でない」という結果が出ています。
そのため使用用途に曖昧な部分が多いですが、共通するのはどちらも共用部分の掃除や修繕、設備管理のために使われるというところです。
一般的には以下のような使い道が挙げられます。
●エントランスや共有廊下、階段の電気代
●エントランスや共有廊下、階段の共用灯保守や交換料
●共有の水道代
●エレベーターの保守、点検料
●ゴミステーションの掃除費や、ネット代
●共有部分の定期清掃費
●共有部分に植栽が植えられている場合は剪定費
●立体駐車場の維持
このように共益費が使われる部分は多岐にわたります。
共有廊下や階段の電気が切れてしまうと、夜間は歩きにくいですし、ケガにつながる恐れもあります。
ゴミステーションにゴミが散乱してしまうと、害虫や臭いが発生し住みにくい賃貸物件になってしまうでしょう。
共益費や管理費は共有部分の不具合を解決し、快適に住んでもらうために欠かせない費用なのです。
ただ、なかには専用庭や敷地内にある公園の砂場の管理、町内会費という項目で徴収しているケースがあります。
賃貸マンションやアパートなど、集合住宅に住むうえで欠かせない費用ですが、使い道が物件によって違い、不明瞭な点が多いのが現実です。
賃貸における共益費の相場とは?
では賃貸で発生する共益費とは、どのくらいの相場が一般的なのでしょうか?
物件によって金額は異なりますが、家賃の5%から10%が相場と言われています。
各住戸で分担して支払うのが一般的なので、家賃が高い場合はそのぶん高くなるでしょう。
また、以下のような賃貸は相場より高くなる傾向にあります。
●オートロック付きマンション
●宅配ボックスがある
●防犯カメラや警備会社が導入され、24時間防犯対策をおこなっている物件
●高層マンション
●エレベーターのある物件
●共有部分に空調設備がある
●インターネットが使い放題
このように設備が充実し、住み心地が良い物件ほど維持管理コストがかかるため割高になります。
その反面、相場より安い物件があるのも事実です。
極端に安い場合は、物件の管理がしっかりされているか内覧時などに見ておくといいですね。
また共益費や管理費は、物件の築年数によっても相場が異なります。
新築物件であれば相場より割高になる可能性がありますし、古い物件なら相場より安くなる可能性が高いでしょう。
共有部分や部屋の面積によっても前後するので、5%から10%はあくまでも相場や目安という風に認識しておいてください。
共益費に消費税はかからない
共益費や管理費は非課税のため、消費税は発生しません。
国税庁は「住宅を共同で利用する際、居住者が共通に使用する部分の費用を居住者に応分に負担させるものについては、その名称にかかわらず非課税になる」と示しています。
ただし同じ物件でも、居住用ではなく事務所として利用する際は共益費も課税対象です。
最近はテレワーク用に物件を借りる方が増えてきましたが、事業用で借りる際は多少のコストアップを覚悟してください。
まとめ
この記事では賃貸を借りる際に家賃とは別でかかる共益費をテーマに、管理費との違いや使い道、相場をそれぞれお伝えしました。
賃貸マンションやアパートに住む以上、支払わなくてはならないものですが、使い道に明確な決まりがないもの事実です。
毎月数千円から数万円を支払うことになるので、どのような使われ方をしているのか、気になる場合は契約前に聞いてみるといいでしょう。
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