自宅にホームシアターを作って楽しむ人が増えてきていますが、賃貸に住んでいるからと諦めてしまってはいないでしょうか。
賃貸でも、工夫次第でホームシアターを楽しむことは可能です。
この記事では、賃貸でホームシアターを楽しむときに必要なものから、隣近所に迷惑をかけない防音の工夫、そしてホームシアターを楽しむメリットまで紹介していきます。
まずはそもそもホームシアターとはどういった設備なのか、そして賃貸でホームシアターを楽しむために準備が必要なものを紹介します。
<そもそもホームシアターとは?>
ホームシアターとは、家庭(ホーム)で映画館(シアター)のように大画面の映像や音響を楽しむことを言います。
近年では自宅を新築するときに、あらかじめ部屋を防音したうえでホームシアターを設置する人が増えてきています。
かつてはプロジェクターだけでも数十万するなど高価な設備が必要で、贅沢なイメージがあったホームシアターですが、近年ではリーズナブルな機器も登場し、気軽に楽しめるようになりました。
賃貸でも工夫次第でホームシアターを楽しめますので、まずは準備が必要な道具から見てみましょう。
<ホームシアターに必要なもの>
ホームシアターを始めるときに最低限必要なのが、プロジェクターとスクリーンです。
①プロジェクター
プロジェクターとは、ホームシアターで映像を映し出す機械のことです。
近年家庭用プロジェクターは低価格化が進み、品質がよいものが増えてきました。
ホームシアター用にプロジェクターを購入するときには、部屋の広さにあったものを準備する必要があります。
投影距離に適したものを購入しないと、映像が大きすぎて投影できないなど、せっかく購入したプロジェクターが使用できない場合もあるため注意しましょう。
また設置する場所によっても、選ぶプロジェクターは異なります。
台に置くスペースがある場合には、「ホームプロジェクター」がおすすめです。
前面排気のものを選べば、壁際にプロジェクターを置いても後ろに熱がこもりません。
ホームプロジェクターを置くスペースがない場合には、スクリーンとの距離が短くても投影できる「単焦点プロジェクター」を準備するとよいでしょう。
②スクリーン(必要に応じて)
プロジェクターから出力される映像を映すスクリーンは、必要に応じて準備しましょう。
ホームシアター用のスクリーンを購入するときには、プロジェクターからの距離と、出力される映像に適したサイズのものを選びます。
一般的にホームシアターでは、16:4の比率のものを購入するとよいでしょう。
しかしホームシアターは壁に投影しても問題がない場合が多いため、まずはプロジェクターだけ用意して、必要を感じてからスクリーンを購入するのがおすすめです。
ホームシアター用のスクリーンはサイズが大きいため、つるしたままにしておくと圧迫感があり部屋が狭く見えるデメリットがあります。
賃貸の部屋に白い壁があればスクリーンは不要な場合が多いので、まずは壁に映してみてからスクリーンの購入を考えるようにしてください。
③スピーカーシステム(ただし注意が必要)
プロジェクターからの音声では、ホームシアターを十分楽しめないため、スピーカーも準備するとよいでしょう。
映画館のようなサラウンド効果を楽しむのなら、後方配置も含めて5本以上のスピーカーで構成されている「ホームシアタースピーカー」がおすすめです。
1本のスピーカーで立体の音響を楽しめるサウンドバーもおすすめです。
しかし賃貸の場合では、音量を大きくしてしまうと、近隣に迷惑がかかる可能性があります。
十分な防音対策を施せない場合には、ヘッドホンの利用を検討しましょう。
サラウンドシステムが搭載されたヘッドホンであれば、スピーカーに負けないほどの迫力ある音声を楽しむことも可能です。
賃貸でホームシアターを楽しむには、近隣に十分配慮して、可能な限りの防音対策を施す必要があります。
防音対策としてできることを紹介します。
<防音対策された賃貸物件を借りる>
賃貸のホームシアターで、最も問題になるのは音漏れです。
賃貸でホームシアターを楽しみたいのであれば、最も現実的な防音対策は防音対策が施された賃貸を借りることです。
「楽器可」など、防音を売りにしている賃貸は、音大などがあるエリアでは珍しくはありません。
気兼ねなくホームシアターを楽しみたいのであれば、検討してみるとよいでしょう。
<防音カーテンをつるす>
最近はカーテンも、さまざまな機能が備わったものが販売されています。
ホームシアターを楽しむのであれば、カーテンは「防音カーテン」を選ぶとよいでしょう。
防音カーテンとは、普通のカーテンとは異なり音が通りにくい特殊な織り方で織られたもので、糸の密度が高く重い物ほど防音効果があります。
また防音カーテンは遮光性にも優れているので、昼間にホームシアターを楽しみたいときには遮光性も期待できるでしょう。
<防音シートと厚手のカーペットを床に敷く>
壁紙に防音シートを貼ることで、音を吸収することができます。
切って、剥がして貼るだけなので、DIY初心者でも簡単に取り扱えます。
床の防音対策としては、厚手のカーペットを敷くだけでも効果がありますが、カーペットの下にも床用の防音シートを敷くと、さらに効果が高まります。
防音シートは、ネットショップや大型のホームセンターなどでも購入が可能です。
<ヘッドホンを使用する>
どれだけ防音を心がけても、音が漏れてご近所から苦情が出る可能性があります。
防音に自信がない、あるいはトラブルの可能性はできるだけ廃除したいと考える場合には、いさぎよくヘッドホンを使用するようにしましょう。
ヘッドホンには、サラウンド機能を搭載した映画鑑賞に適したタイプも販売されています。
有線のヘッドホンは接続が安定していますが、コードがあるため可動範囲が狭いことがデメリットです。
ケーブルのストレスを感じることなく映像を楽しみたいのであれば、Bluetoothで接続されるワイヤレスのヘッドホンがおすすめです。
ほかにも重低音を重視したタイプなど、さまざまなヘッドホンがあるので、お店で実際に視聴してから好みのものを選ぶようにしましょう。
それでは最後に、賃貸でホームシアターを楽しむメリットを紹介します。
<大画面で楽しめる>
賃貸でホームシアターを楽しむ最大のメリットは、迫力のある大画面で映像を楽しめることです。
最近は
映画だけでなく、スポーツやライブ映像なども、ホームシアターで見ると臨場感を楽しめます。
<リラックスして楽しめる>
ホームシアターは、映画館で映画を見るのとは違って、自分の部屋なのでリラックスして楽しめることもメリットです。
フロアに横になって鑑賞したり、お酒や食事を楽しんだりしながら好きなように映像を鑑賞できます。
プライベートな空間で、家族や友人と大声で笑いながら楽しめるのも魅力です。
またトイレに行くときには一時停止する、気になった画面を巻き戻して見るなど、自由自在にできることもホームシアターのメリットでしょう。
賃貸でホームシアターを楽しむことは、手が届かない高価な娯楽ではなくなりました。
しかし存分に楽しみたいのであれば、近隣の部屋の住人に迷惑をかけないよう、防音には十分気を遣う必要があります。
必要な対策を施せないと思う場合には、サラウンドシステムが搭載されたヘッドホンをつければ、迫力ある音声を楽しむことが可能です。