ガーデニングは、賃貸のベランダでも気軽に楽しめる趣味のひとつです。
しかし、ベランダでガーデニングを始めるときには賃貸ならではの注意点があります。
この記事では、賃貸のベランダでガーデニングを楽しむときの注意点、そしてガーデニングを楽しむ方法や初心者が育てるのにおすすめの植物を紹介していきます。
動き回って物音をたてたり鳴き声を発したりするペットと異なり、ベランダで植物を育てるガーデニングなら賃貸でも簡単に始められると思っていませんか?
ガーデニング自体は気軽に取り組める趣味ですが、賃貸で始める場合には注意点がいくつかあります。
ガーデニングを始めるときには、まず賃貸の契約書を確認し、管理規約を確認するようにしましょう。
ガーデニング自体を禁止している物件は多くはありませんが、集合住宅ではベランダは占有部分ではなく共用部分に該当することがほとんどです。
これは火事などの緊急事態が発生したとき、ベランダを避難経路として使用するためで、そのためベランダの使用に関しては細かなルールや注意点が定められている場合があります。
たとえば避難経路となる隣との境界の付近や、避難はしごの上には大きな鉢を置いてしまうと、避難の妨げになるため避けなければなりません。
避難経路をふさぐことは人命に関わることなので、規約に記載された注意点はしっかり守る必要があります。
また規約には記載されていなくても、近隣の住民には迷惑をかけないように十分気をつけるようにしましょう。
たとえば植木鉢はしっかり落ちないように固定しておかなければ、万一強風などで落ちてしまった場合には、大きな事故につながる可能性があります。
また水をやるときには、まず下の階で布団などが干されていないかどうかを確認したうえで、水が垂れないように十分気をつけなければなりません。
さらにツタ性の植物などを育てる場合、大きく育ってしまった場合には、上の階やお隣に侵入してしまうこともあります。
植物の生長には十分注視して、適宜剪定を行うようにしましょう。
ほかにも土が流れでてしまい排水管がつまった場合には、水が流れずに浸水トラブルに発展する可能性もあります。
賃貸でガーデニングを行うときには、こういった注意点をしっかり念頭において、管理規約を守ったうえで近隣の住民に迷惑をかけないよう気をつけましょう。
ここからは賃貸のベランダで、ガーデニングを楽しむ方法を紹介していきます。
ベランダでガーデニングを楽しむためには、まずはお気に入りの道具をそろえることから始めましょう。
ベランダでガーデニングを楽しむには、プランターで植物を育てることがもっとも手軽な方法です。
育てる植物によって必要なプランターの大きさは違うため、ホームセンターなどで植物の苗を見るときに、スタッフに質問しながら大きさを選ぶとよいでしょう。
植物を育てるときには土が必要ですが、初心者の場合は植物が育つために必要な栄養素が含まれた、花用の「培養土」を用意するのがおすすめです。
さらにプランターの底に敷く、鉢底石も用意してください。
鉢底石は、土の下部のすき間を多くし、土の水はけをよくする大切な役目を果たします。
ほかには植物を植え替えるときの移植ごてや、水やりをするときのジョウロなどをそろえましょう。
ガーデニングの道具は、おしゃれにこだわるのであればインテリアにもなるアルミ製のものなどを購入するのもよいですし、手軽に100円ショップなどで買い求めるのもよい方法です。
道具のほかにも、スノコを敷いたりラティスを立てかけたりするなど、おしゃれな演出を楽しめるのも賃貸のベランダでガーデニングを楽しむ魅力です。
プランターを置く台を木製のものにするのかアイアン製のものにするのかだけでも、まったく違う雰囲気になります。
ベランダでガーデニングを始めるときには、ベランダをお部屋の延長と考えて、テーマを決めてデザインすることも、ガーデニングを楽しむ方法のひとつです。
まずは気軽に始めてみてから、すこしずつこだわりの道具をそろえ、好みのデザインに変えていく方法がおすすめです。
それでは賃貸のベランダでガーデニングをするときに、おすすめの植物を紹介していきます。
<花や緑を楽しむ植物を育てよう>
ベランダでガーデニングを楽しむには、植物選びも重要です。
ベランダの日当たりにもよって、向いている植物や向いていない植物もあるため気をつけて選びましょう。
賃貸のベランダで花を育てるのであれば、背が高く大きく育つ植物よりも、小さくこんもり育って花を咲かせる植物がおすすめです。
たとえばパンジーやマリーゴールド、アリッサムなどは育てやすくて人気があります。
パンジー
マリーゴールド
アリッサム
タネから育てることもできますが、苗を買ってきて植え付けるのが簡単です。
またグリーンであれば、ツタ性のアイビーをラティスにはわせたり、こんもりと育つワイヤープランツを花と一緒に寄せ植えしたりするのもおしゃれでしょう。
アイビー
大きなプランターの横に、個性的なシルエットが楽しい多肉植物を置いてみるのもおすすめです。
多肉植物
<簡単に育つ野菜を育てよう>
賃貸のベランダでは野菜は育てられないと思う方が多いかもしれませんが、実はベランダでも野菜を育てることは可能です。
たとえば長さが10cmほどにしかならないミニキャロットや、ベビーサラダなどであれば、プランターでも元気に育ち、食卓を彩ってくれるでしょう。
ミニキャロット
ベビーリーフ
トマトもベランダで元気に育つ野菜のひとつです。
とくにミニトマトは、ベランダで育てても比較的元気に大きく育ち、赤い実をたくさんつけてくれます。
大きく成長するため、プランターは直径30cm、深さは50cm以上あるものを選んで植え付けるようにしてください。
ミニトマト
ほかにも小松菜やほうれん草などの葉野菜も、大型プランターに種をまけば比較的容易に育ち収穫できます。
シシトウやピーマンも、ベランダで元気に育ちますが、野菜はそれぞれ育てるのに適した時期があることには注意しましょう。
ホームセンターなどで苗が販売されているときに、購入して植え付けるのがおすすめです。
<食べられるハーブを育てよう>
賃貸のベランダでは、ハーブを育てるのもおすすめです。
バジルやローズマリーなどを植えておくと、料理をするときにさっとベランダから摘んで来られるので便利です。
バジルはパスタやピザを焼くときに、ローズマリーはお肉を焼くときに使用すれば、フレッシュなハーブの香りを楽しめます。
バジル
ローズマリー
またペパーミントやアップルミントなどのミント類も、ベランダのプランターで元気に育つハーブです。
ペパーミント
ミントは地下茎でどんどん増えるため、寄せ植えにはせず単独のプランターで植え付けるようにしてください。
フレッシュなミントをベランダからひとつかみほど摘んできて、ポットに入れてお湯を足し、3〜4分蒸らせばミントティーも楽しめます。
賃貸のベランダでガーデニングを行うときには、契約書に書かれた規約にしっかり目を通したうえで、近隣の住人に迷惑をかけない形で始めることが大切です。
道具は一度にそろえる必要はなく、必要を感じてから購入すればよいでしょう。
また賃貸のベランダであっても、花や緑を楽しむ植物だけではなく、野菜やハーブを育ててみると、目で見て楽しむほか、料理でも楽しめるのでおすすめです。