上野といえば、動物園や通称「アメ横」といわれているアメヤ横丁問屋街など有名な場所がありますが、東京都の上野公園近くに「お顔」だけの大仏があることをご存知でしょうか。
建立されてから現在の状態になるまでの波乱万丈ともいえる歴史が、合格祈願に足を運ばせています。
上野大仏と呼ばれている「お顔」だけの大仏までのアクセス、どうして現在の状態になっているのかを簡単に説明します。
◆上野大仏までのアクセス
上野大仏に合格祈願で訪れる学生が増えています。
上野大仏は上野公園のちょうど中央に位置する場所にあります。
京成上野駅や地下鉄東京メトロ上野駅から不忍池を横目に歩いて、公園内を上野動物公園方面に向かって歩いて行く途中です。
フランス料理店が見えれば、その近くに「上野大佛」という看板が目に入ります。
開閉時間は10時から16時までなので訪れる際は注意しましょう。
◆波乱万丈なその歴史
学生が合格祈願に訪れるようになった理由は、上野大仏の歴史に深く関わりがあります。
1631年に越後村上藩主・堀直寄が漆喰の釈迦如来像を建立してから、大地震で3回、火事で1回の計4回も首が落ちています。
建立された当時は座ったお姿で、像高は6メートルでした。
その後、1647年に地震により倒壊、1658年に金剛像として再興されます。
1841年に火災で損傷し、2年後に大仏を新鋳し再建されました。
1855年、安政の大地震で頭部を損傷したことで、再び修復されます。
1923年に関東大震災で頭部が落下し大破、現在はお顔のみレリーフとして保管されています。
1940年、顔を除いた頭部と胴部を戦争のために軍需金属資源として軍に供出されました。
1972年に寛永寺に保管されていた顔を現在の場所に設置したことで「お顔だけ」の大仏様して安置されています。
このような波乱万丈ともいえる上野大仏の歴史が学生たちに、これ以上は「落ちない」だろうと合格祈願に足を運ばせる理由となっています。
◆おまけ!上野大仏周辺のおすすめスポット
上野大仏に近いところにある上野動物園は人気です。
人気のパンダ以外にもライオン、カバ、ペンギン、フラミンゴなど多くの動物が飼育されており、すべての動物をゆっくり見ようとするのであれば1日必要なほどです。
ほかにも上野恩賜公園もおすすめで、総面積が53万平方メートルの巨大な公園です。
日本さくら名所100選に認定されているほかに、公園内に不忍池や国立科学博物館、東京芸術大学博物館、国立西洋美術館など芸術を楽しめます。
上野大仏へ訪れた際に、一緒に足を運んでみてはいかがでしょうか。
◆「落ちない」上野大仏
上野といえば動物園やアメ横がすぐ思いつくなかで、上野公園のすぐ近くに「お顔」だけでまつられている大仏がありました。
地震や火事などを何度も経験し修復され、戦争の軍需金属資源となりながら今のお姿になられた上野大仏。
これ以上は「落ちない」だろうという上野大仏への期待が、合格祈願する学生たちが訪れている理由となっているのでしょう。
【スポット情報】
スポット名:上野大仏
所在地:台東区上野公園4−8
アクセス:JR山手線上野駅公園口改札から徒歩4分・JR山手線鶯谷駅南口改札から徒歩12分
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