上野動物園・東京都美術館・上野大仏に囲まれた上野恩賜公園の一角に上野東照宮はあります。
敷地内には手入れの行き届いた小さなぼたん園もあり、正月から二月末と四月中旬から五月中旬は、ぼたん祭りが開かれます。
このぼたん園の出口付近では、五重塔とぼたんを一緒に写真に撮ることができます。
春はぼたんと桜の名所として、秋は紅葉やダリア展、冬は冬ぼたんの鑑賞やお正月の初詣でたくさんの人で賑わいます。
◆上野東照宮はどんなところ?
上野東照宮は1627年に創建された上野恩賜公園内にある神社です。
東照宮とは徳川家康公(東照大権現)を祀る神社で、日光や久能山など全国にたくさんあります。
出世や勝負事、健康長寿に御利益があり、ここでは徳川吉宗公と徳川慶喜公も祀られています。
現存する金色殿は三代将軍徳川家光が建て替えたもので、日光東照宮までお参りに行くことができない江戸の人々のために建立したと言われています。
この建て替えによって、全国の大名から奉納された灯籠は250基におよびます。
幕末には近くの寺院の伽藍や社殿の多くが失われる上野戦争が勃発しましたが、上野東照宮には火の手が及びませんでした。
関東大震災にも倒れず、第二次大戦時に社殿のすぐ裏に爆弾が投下されましたが、不発弾だったので社殿の倒壊は免れました。
このように数々の困難に直面しても難を逃れ、明治期の神仏分離で縮小したものの江戸初期に創建された社殿としては奇跡的に現存し、国の重要文化財に指定されています。
他にも左甚五郎作の登り龍・下り龍の彫刻が施されている唐門も見ものです。
透塀と呼ばれる菱格子の向こう側が透けて見える塀があり、 社殿の東西南北を囲んでいます。
上段には動植物、下段には海や川の動物の彫刻が両面に鮮やかに描かれています。
樹齢六百年におよぶご神木の大楠も見どころです。
◆上野東照宮の詳細情報
上野東照宮の住所は東京都台東区上野公園9-88、電話番号は03-3822-3455(社務所)03-3822-3575(ぼたん苑)です。
JR上野公園口徒歩5分、京成上野駅池之端口徒歩5分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅不忍口徒歩10分です。
拝観料500円、ぼたん園700円(小学生以下無料)、ぼたん園・拝殿共通券1,100円がお得です。
ご朱印はその場で御朱印帖に書いてもらうと500円、あらかじめ書かれたものは300円です。
◆上野東照宮まとめ
いかがでしたでしょうか。
都会の真ん中にあるとは思えない静謐さを味わいに、上野動物園や不忍池と合わせてぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
かつて家康公への江戸の人々の信仰の対象であった上野東照宮は、江戸時代と変わらない姿で今なお多くの人々の心に安らぎを与えています。
都会の中にある、あなたのまだ知らない東京を知ることができることでしょう。
【スポット情報】
スポット名:上野東照宮
所在地:台東区上野公園9-88
アクセス:JR山手線上野駅公園口改札から徒歩7分・JR山手線鶯谷駅南口改札から徒歩11分
電話:03-3822-3455