不忍池は上野恩賜公園の南端に位置しており、都会のオアシスと呼ばれる癒しスポットです。
北側は上野動物園西園、東側は京成上野駅、南側と西側で不忍通りに接しています。
不忍池には中央に弁天堂があり、遊歩道も兼ねた堤でいくつかに分かれています。
水面が蓮で覆われる蓮の池、貸しボートを楽しめる池、繁殖した鵜や渡り鳥などの水鳥を楽しめる三つの池があります。
今回は、この不忍池について紹介していきます。
◆弁天島と三つの池
不忍池の見どころは、弁天島(中之島)にある弁天堂 と三つの池です。
まず、不忍池の真ん中にある大きな八角形の屋根が目印の「弁天堂」は、琵琶湖の竹生島を模して作られたためかつては池の中の島にありました。
参拝客は渡し船で弁天堂を訪れていましたが、やがて観月橋が架けられ、歩いて渡れるようになったのです。
弁天堂は弁財天を祀っており、学術・芸術・財産・縁結びの神様として有名で、また、女性の神様なので嫉妬深いとされ、カップルで橋を渡ると別れることになるという言い伝えがあります。
次に、不忍池の中で、野外ステージ側にある一番大きな池が「蓮の池」です。
ここの蓮の花の美しさは大変有名で、開花した池の蓮は東京の夏の風物詩と呼ばれています。
見ごろは七月中旬から八月中旬頃で、池全体が蓮の葉に覆われ白やピンクの花が咲きほこるでしょう。
見ごろの時間帯は早朝で、多くのカメラマンが三脚を片手に朝早くから集います。
また、蓮の池と貸しボート池の間をボート乗り場までつなぐ遊歩道のデッキからみる景色は、圧巻です。
続いて、蓮の池の隣にある池では「貸しボート」が楽しめます。
乗り場は弁天島の裏手あたりにあり、手漕ぎのボート、ペダルと屋根のついた足漕ぎボート、スワンの足漕ぎボートの三種類があります。
延長料金を支払えば時間を延長して乗ることもできますが、返却時間が近づいたら早めに戻ってください。季節の良い時期を選べばのんびりとリフレッシュできるでしょう。
最後に、不忍池の中で最も小さな池では、鵜をはじめとした「水鳥」を見ることができます。
上野動物園の敷地内となるため、観賞には動物園のチケットが必要になりますが、都会にある鵜の繁殖地は世界でも珍しいので、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。
他にも、渡り鳥など一万羽をこえる鳥を見ることができるでしょう。
◆不忍池は見どころいっぱい
いかがでしたでしょうか。
都会の真ん中で、こんなに自然あふれる場所があるということ驚かれたことでしょう。
自然の動植物を間近に眺めることができる不忍池ですが、森鴎外「雁」や夏目漱石「こころ」の舞台にもなり文豪たちに愛された場所でもあります。
自然を楽しみながらそんな文学作品に思いをはせてみるのも、不忍池の楽しみの一つと言えるかもしれません。
【スポット情報】
スポット名:不忍池
所在地:台東区上野公園内
アクセス:JR山手線上野駅不忍池口改札から徒歩3分
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