国立西洋美術館は、東京都台東区の上野公園内にある美術館です。
2016年、この国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品」が世界文化遺産に登録されました。
世界遺産に登録された「ル・コルビュジエの建築作品」は、計7ヶ国17作品。
他国にまたがる世界遺産は、世界で初となりました。
日本の世界遺産としては20件目、ついに東京にも初の世界遺産が誕生したのです。
今回は、そんな国立西洋美術館について紹介していきます。
◆建築者は「近代建築の父」と呼ばれる人物
国立西洋美術館の外観をパッと見ても、素人には「そんなにすごい建築物なの?」と感じてしまうかもしれません。
しかし、この建物の設計者ル・コルビジェ氏は、主にフランスで活躍しフランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと並んで「近代建築の三大巨匠」として知られています。
フランスの建築というとルーヴル美術館など極めて装飾的な建築を思い浮かべるかもしれませんがコルビュジエの建築はそういったいわゆる伝統的なフランス建築とは正反対の建築作品になります。
機能性と合理性を融合し、徹底的に装飾を排除した、幾何学的なデザインが特徴です。
代表的な作品はサヴォワ邸、ロンシャンの礼拝堂などがあります。
また、ソファーのデザインもしていてよくドラマのセットの中でも見かけます。
◆フェルメール作品が見れる!
国立西洋美術館には、世界に30点ほどしか存在しないヨハネス・フェルメールの作品が展示されています。
ある日本人が個人で落札し、国立西洋美術館へ寄託し公開されているのです。
オランダ絵画黄金時代の巨匠であり、「光の魔術師」とも称されるフェルメールの作品が上野で見れるとは、絵画ファンでなくても感激でしょう。
◆写真撮影OK!
たいていの美術館では写真撮影は不可です。
それは、ほとんどの絵画作品がよそから借りて来たものだからです。
しかし、国立西洋美術館本館は、ほとんどの作品を美術館が所蔵しているので、写真撮影が許されています。
お気に入りの絵画作品を、コルビュジエの建築をバックに撮影できるのは、貴重な体験といえるでしょう。
周りの鑑賞者の迷惑にならないよう配慮しつつ、写真撮影を楽しみたいですね。
◆芸術の事はサッパリ…。こんな人でも十分楽しめる!
週末には、「美術トーク」といわれる、ボランティアスタッフによるギャラリートークを楽しめます。
美術の事はチンプンカンプンという人でも、スタッフのトークを聞きながら作品を鑑賞すれば、絵画の奥深い世界に心酔できるでしょう。
さらに、「建築ツアー」も用意されています。
世界文化遺産に登録されたコルビュジエの建築物について、スタッフが一緒に歩きながら分かりやすく説明してくれます。
絵画と建築、両方合わせて十分に堪能することができるでしょう。
◆国立西洋美術館に行こう!
国立西洋美術館は、上野駅から徒歩30秒たらずの最高のロケーションにあります。
にもかかわらず、入館料は驚くほどリーズナブル。
しかも、18歳以下、65歳以上は無料です。
絵画や彫刻、版画など充実のコレクションと、世界遺産であるコルビュジエの建築物をじっくり味わいたければ、一日かけても時間が足りないほどでしょう。
【施設情報】
施設名:国立西洋美術館
住所:台東区上野公園7−7
アクセス:JR山手線上野駅公園口改札から徒歩2分・JR山手線鶯谷駅南口改札から徒歩8分
TEL: 03-3828-5131
開館時間:9:30~17:30
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館、翌日休館)および年末年始(12月28日-翌年1月1日)