入谷・鶯谷のある台東区は、江戸時代の情緒が残る神社・仏閣が多いエリアです。
朝顔市で有名な入谷鬼子母神(真源寺)は、東京メトロ入谷駅からすぐですし、酉の市で有名な浅草鷲神社までも徒歩圏内です。
今回は、入谷の「小野照崎神社」(おのてるさきじんじゃ)を紹介しましょう。
■あの寅さんも願掛けで役をゲット!
入谷駅から近い「小野照崎神社」は、学問、芸能、仕事運にご利益がある神社と言われています。
渥美清さんが願をかけた神社として知られ、仕事に恵まれたい役者さんなど、芸能人の間でも評判になっている神社です。
渥美清さんは浅草フランス座に出演していましたが、たばこを断ってこちらに願掛けをしたあと、映画「男はつらいよ」の寅さん役をつかんだことが知られています。
劇中で、寅さんが首からかけているお守りは、こちら「小野照崎神社」のものです。
人に引き立てられる、仕事の運が向くということでは、一般の人にもご利益が感じられますね。
主祭神は「小野篁(おののたかむら)」、学業の神様「菅原道真」も祀られています。
ころんとかわいい「まゆ玉みくじ」を引いて、運気を占ってみてはいかがでしょうか。
■富士山参拝のご利益が受けられる
富士塚
境内に下谷坂本富士という富士塚があり、年に一度の山開き(毎年6月30日と7月1日)では山に登り参拝することが出来ます。
とは言っても、高さは5mほどで、頂上までの距離はそれほどありません。
現代の感覚では、プチ富士山という感じですが、ゴツゴツとした岩はしっとり苔むしており、ありがたい雰囲気を醸し出しています。
江戸時代に実際に富士山から隅田川を利用して運ばれた溶岩で作られていますが、当時の労力を考えると、強い信仰心なしには完成できなかったであろう偉業ですね。
230年経った現在、普段は鉄の扉が閉められ、大切に保存管理されています。
富士塚に登ることで、富士山参拝と同じ御利益が受けられるということで、毎年、参拝者で賑わいます。
小野照崎神社では御朱印を受けることが出来ますが、山開きの参拝では、山開き用の特別な御朱印が受けられます。
■身近に歴史を感じる街
入谷では、古き良き日本の文化が、神社や仏閣を通して身近に感じられます。
小野照崎神社などの歴史ある場所を訪れると、いにしえの日本人の信仰や心に触れられます。
鶯谷~入谷と聞くと、『昭和の東京』のイメージを持つかもしれませんが、それ以上に東京の歴史が、江戸時代から続く庶民のパワーに思いを寄せることができる街なのです。
運気アップに、入谷周辺の御朱印集めをして見たくなりますね。