近年人気のオール電化住宅ですが、そもそもオール電化とはどのような特徴があるのかご存じでしょうか。
すべてのエネルギーを電気でまかなうとは言っても、実際にはどのようなメリットとデメリットがあるかを理解しておきたいですよね。
ここではオール電化の特徴から、実際にオール電化にすることのメリットとデメリットまでご説明します。
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2000年代から新しいクリーンな暮らしとして、オール電化住宅が広まり始めました。
オール電化住宅とは、その名のとおり家のすべてのエネルギーを電気でまかなう住宅のことです。
それまでの住宅では、お湯を蛇口から出すためや、暖房、調理の際の熱源として都市ガスもしくはプロパンガスを使うのが普通でした。
それらにもすべて電気を使用するため、オール電化住宅ではガスは一切使わなくなります。
オール電化住宅の設備
ガスを使わないことで、オール電化住宅には独自の設備が設置されています。
IHクッキングヒーター
火を使わない調理器具です。
鍋から電気で熱を通して中の食材やお湯をあたためます。
給湯器
ヒートポンプ式のエコキュート、もしくはヒーターを熱源とする電気温水器が使われています。
近年は熱効率の良いエコキュートが主流となっています。
電気代が安い夜間に電気の力でお湯を沸かして給湯器内に溜めておくことで、昼間も安定して温かいお湯が使えます。
エコキュートはベランダや庭など、屋外に設置されます。
暖房
ガスや灯油の暖房はなく、代わりに床暖房が使われていることが多いです。
床暖房にもエコキュートの温水が活用されるヒートポンプ式があり、夜間に溜めておいたエコキュートがここでも昼間に大活躍します。
また、同じく電気料金が安い夜間に蓄熱し、それを利用して日中の暖房にする「蓄熱ヒーター」という暖房器具も使われます。
オール電化からガスへの変更は難しい
オール電化住宅では、そもそもガスの配管が設置されていないことも多々あります。
その場合、オール電化にしたけれど、気が変わってガスを使いたくなったとしても変更することはできません。
オール電化にするかガスも使うかは最初に決めなければいけないことですので、事前に納得のいくまで調査して、ご自身の生活スタイルに合った方式を選ぶようにすると良いでしょう。
オール電化住宅のメリット
オール電化住宅にすることで得られるメリットをご紹介します。
火を使わなくて良い
調理中など火を使うことで火事が起きてしまったり、子どもが火傷してしまったりすることもあります。
また、火を使うと夏場はとくに暑くなってしまいますが、電気だとIHクッキングヒーターに面している鍋底部分しか暑くならないため、快適にお料理ができます。
思わぬ事故につながりやすい危険な火を家の中で使わなくて良いのはオール電化に満足されている方からもよく聞く声です。
光熱費を一本化できる
ガスをまったく使わないオール電化住宅では、ガス代の請求がくることはありません。
そのため、光熱費にいくらかかっているのか把握しやすいというメリットがあります。
さらに、ガスを使うとどれだけ使用料が少なくても基本料金がかかりますが、オール電化であれば基本料金は電気だけで済みますので、基本料金の節約にもつながります。
災害時にタンク内の水を使える
なにか災害が起きて水道が止まったとしても、オール電化住宅であればエコキュートか電気温水器内にお湯が溜められているので、その水を使うことができます。
トイレを流したり、汚れを流したり、生活用水が常に確保できているのは安心ですね。
ただし飲料水としては使えませんのでご注意ください。
災害時に復旧が早い
重要なライフラインである電気・ガス・水道のなかで、電気がもっとも早く復旧すると言われています。
災害時に電気さえ復旧すれば、照明だけでなくIHクッキングヒーターも冷暖房も使用可能となりますので、心強いメリットです。
調理器具の掃除がかんたん
通常のガスコンロであれば、いくら平面で掃除が楽になったとは言っても火を使うために必ずゴトクが必要となりますし、そのまわりにはスス汚れもついてしまいます。
また、上昇気流が発生するため、油汚れなど鍋からの飛び散りも多くなります。
それに対してIHクッキングヒーターであれば、調理面は完全平面なので、調理後にサッと拭くだけできれいになり、ストレスがありません。
光熱費が安くなる可能性がある
オール電化住宅では基本的に深夜に割安な電気料金を適応し、その間の時間を使って電気を使用して昼間の電力を補う計画になっています。
その代わり昼間の電気料金は割高になってしまいますが、太陽光発電も合わせて活用すれば昼間は太陽光発電で作られた電気を使い、余った電力は電気会社に買い取ってもらうことも可能です。
昼間にあまり家にいないライフスタイルの方であれば、このような計画のオール電化では電気代が大きく節約できるでしょう。
オール電化住宅のデメリット
メリットがたくさんあるオール電化住宅ですが、同時にデメリットもありますので一つずつご説明します。
光熱費が安くならないこともある
先ほどオール電化では光熱費が安くなる可能性がある、とお伝えしましたが、残念ながらこれは絶対ではありません。
日中家にいることが多いご家庭では夜間に溜めた電気だけでは足りず、高い電気料金で電気を使用することになります。
太陽光発電も、あまり家におらず、電気が常に余っている状態であればコストパフォーマンスに優れているのですが、そうでなければ太陽光発電の電気は余らないかもしれません。
オール電化にするには費用もかかりますので、そのかけたコストを回収できるか、ご自身のライフスタイルから計算してみると良いでしょう。
停電時にできないことが多い
オール電化住宅はひとたび停電してしまうと、家の機能のほとんどが止まってしまいます。
もし長時間停電したときのためにカセットコンロを用意しておくなど、備えが必要となります。
IHクッキングヒーターは好みが分かれる
掃除がかんたんで涼しく料理ができるIHクッキングヒーターですが、やはりガスコンロのほうが良かったと感じる方も多いようです。
IHクッキングヒーターでは鍋底がヒーター面と接していないといけないので、鍋を振るような調理方法はできません。
また、中華鍋のように底が丸かったり小さかったりする調理器具や、銅製やアルミ製のものなど、使えない調理器具も多いです。
料理にこだわりのある方はIHクッキングヒーターでは満足できないかもしれません。
エコキュートの音が気になる場合がある
エコキュートはお湯を沸かして溜めておく際に音がします。
屋外に設置するものなので、もし隣の方が音に敏感であればトラブルに発展する可能性がありますし、家の中にいてもご自宅のエコキュートの音が気になる、という方もいるようです。
音を気にして夜ではなく昼間にエコキュートを稼働させた場合、高い電気料金がかかってしまうことになります。
音に気を付けたいなら、エコキュートの設置場所はよく考えておくと良いでしょう。
まとめ
エコキュート
オール電化住宅の特徴や、メリットとデメリットについてお伝えしました。
すべてを電気でまかなうオール電化は良い点もあればそうでない点もあります。
一般的に言われている光熱費についても安くなるかどうかは家庭によって違うので断言はできません。
ご自身の暮らしに合ったプランを選んで、より良い生活へと繋がると良いですね。
1940年創業、台東区・荒川区で地域密着
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