東京23区の中央から北西寄りに位置する台東区。
東側に隅田川があり、川を越えた先は墨田区です。
江戸時代を通じて、東京で最も古い町並みを残す市街地のひとつで、浅草にある浅草寺は建立1400年と長い歴史があります。
今回は、そんな台東区の住みやすさをご紹介。
台東区に住まいをお探しの方向けに、特徴や治安を紹介していくので、どうぞ読んでいってください。
☆台東区の基本情報
<面積や平均年齢>
台東区の面積は10.11㎞²と、東京23区では最も狭いです。
平均年齢は、東京都の統計によると全体で46.4歳、男性が45.4歳、女性が47.4歳で、女性の方が少しだけ平均年齢が高いです。
区の木は「さくら」でかの有名な松尾芭蕉も”花の雲 鐘は上野か 浅草か”といった台東区のさくらを謳いあげています。
区の花は「朝顔」で江戸の古くから入谷や御徒町あたりで多く栽培されていました。
<人口>
台東区の人口は2020年6月の時点で、約20万3千人。
男女比でみると、男性が10万3千人、女性が9万9千人と男性の方が少しだけ多いようです。
居住外国人の数は約1万5千人で、中国、韓国、フィリピン、ミャンマー、台湾と多種多様な外国人が住んでいます。
<口コミ>
台東区の住みやすさについて、実際に住んでいる方や住んでいた方の口コミをまとめてみました。
・お寺や神社が多くお祭りなどのイベントもたくさんやっているので楽める街だと思う。
・天ぷら屋さん、お寿司屋さん、焼き鳥屋さんなど、下町らしいお店がたくさんある。
・銀座線は浅草駅が始発なので、上野や神田、渋谷などに座っていけるのは便利。
・区内を循環しているバス「めぐりん」が大人でも運賃100円なので便利。
・病院は永寿総合病院や区立台東病院といった総合病院があり、クリニックも至る所にあるので安心だった。
古い町並みが残っているので下町感もあり、電車でのアクセスがしやすい都会感もあるので、住みやすさについてはとてもバランスが良いですね。
☆台東区の人気の街はどこ?
<上野>
台東区で人気な街といえば、上野動物園でおなじみの「上野」でしょう。
芸術・文化の街としても呼び声が高いのが特徴で、日本の伝統芸能に触れられる場所が多く、落語や寄席など、若手からベテランまで幅広い芸を見られます。
先に述べた上野動物園以外に、東京都美術館や国立西洋美術館といった美術館、毎日がお祭りのようににぎやかで外国人観光客にも人気な商店街アメ横など、軽く挙げただけでも数多くの有名なスポットが出てきます。
アメ横は、長距離に渡り商店街が続いており、昔ながらの雰囲気を味わえる場所で、老舗名店も多く、さまざまなジャンルのお店が並んでいます。
グルメに関して人気が特に高く、昔ながらの和食を堪能できるのも魅力的。
他にはジュエリー問屋街などでは、安めなジュエリー・ブランド物のアイテムを取り扱っており、掘り出し物がたくさんで買い物好きにはたまらないですね。
また、不忍池がある上野恩賜公園など、都会なのに自然あふれる場所が多いのも魅力の一つと言えます。
<浅草>
上野と並んで人気の場所といえば浅草ですね。
浅草といえば江戸の風情の残す観光地が多く、東京23区内なのに情緒を感じられる所でもあります。
導入でも挙げた浅草寺は、創建が628年とお寺の中でもかなり古く、外国人観光客にも非常に人気の高い観光地の一つです。
他に有名な観光地と言えば、浅草花やしきが挙げられます。
浅草寺のすぐ隣に位置しており、日本で1番歴史のある遊園地ですが、設備が古いわけではないのでご安心をw
花やしきは、安定の人気を誇るローラーコースターやお化け屋敷、メリーゴーランド以外にも3Dシアターや縁日、迷路といったアトラクションもあります。
身長制限のない乗り物や0歳から遊べるアトラクションも多数あるので、子どもが居る家族でも楽しく遊べます。
他にもアニメやスポーツとコラボしたイベントなどもあるので、何度行っても飽きない遊園地の一つと言えるでしょう。
浅草は専門店や飲食店も多く活気にあふれているのも特徴ですね。
<入谷>
入谷は古い町並みが残っている情緒的で静かな街です。
入谷駅から東京メトロ日比谷線を使えば上野駅まで1駅と、静かな街なのに上野までアクセスしやすいのも人気の理由の一つ。
日比谷線沿線に勤務先があったり、上野や銀座によく遊びに行ったりする方にはおすすめなエリアですね。
観光地としては上野や浅草には劣ってしまいますが、調理道具や食器などが何でも揃うかっぱ橋道具街があります。
また毎年七夕の季節に来場者数20万人以上の大きな祭り「入谷朝顔まつり」がおこなわれます。
令和2年度の入谷朝顔まつりは、残念なことにコロナの影響で中止になりましたが、朝顔の通信販売もおこなっているので、気になる方はウェブサイトを確認してください。
来年、開催されるのを楽しみにして朝顔を育てるのも良いでしょう。
入谷は個人で古くからやっているお店と新たに出店したお店が融合しているので、様々なお店に出向き自分のお気に入りのお店を見つけるのも楽しいでしょう。
☆台東区の治安も見てみよう
<治安はどうなの?>
台東区は正直、治安が良い!とはっきり言える場所ではありません。
理由は観光スポットが多いためで、さまざまな人にあふれているので相対的に犯罪発生は多くなってしまいます。
他の区と比べると、空き巣は少ないようですが、ひったくりなどの路上での犯罪が多い傾向にあります。
そのため当たり前のことですが、家の鍵や自転車の鍵をしっかりかけるといったことはもちろん、繁華街を歩く際はカバンを前に持つなどの対策や意識は必要でしょう。
ただ台東区の中でも繁華街はどうしても犯罪が多くなってしまいますが、それ以外の場所では問題なく落ち着いて住めます。
首都圏以外から引越しをしてくる方は治安が心配なこともあるかと思いますが、基本的に日本は治安が良いので実際に住んでみれば何事もなく安心して暮らせるのを実感できるでしょう。
<治安が良い駅>
念のため、東京都青少年・治安対策本部が運営している犯罪マップをもとに、治安が良い駅もご紹介します。
一番治安が良いのは、田原町駅です。
駅の南側は閑静な住宅が多く、ほとんど事件は起きていません。
飲食店などのお店が夜遅くまでやっているわけではないので、夜に出歩く人が少ないのが特徴です。
住宅街が駅の南側に集中しているので、物件を探す際も南側が中心となるでしょう。
他に治安が良い駅といえば、稲荷町駅と新御徒町駅です。
稲荷町駅は上野に隣接したエリアですが、駅から徒歩約10分圏内に交番が4つもあり、そのおかげで犯罪率が低いようです。
新御徒町駅も、田原町駅同様に静かな住宅街があり、近くにある上野駅や浅草駅を使って出入りする人が多いので、新御徒町駅周辺は比較的治安が良いです。
<安全対策>
台東区が取り組んでいる安全対策についてご紹介します。
警察や地域と協力した「たいとう安全・安心パトロール協力隊」を運営しており、区が一体となって安全対策に取り組んでいます。
また、有志の方にはパトロールに必要な道具も貸し出しているのも特徴です。
他にも子どもの安全のため巡回パトロールをおこなったり、治安情報をメールで配信する「たいとう安全・安心電子飛脚便」、防犯カメラ設置のための補助金などの制度があったりと、さまざまな安全対策をおこなっています。
☆まとめ
今回、台東区の住みやすさや特徴、治安について紹介しました。
歴史ある建造物や情緒あふれる下町、自然環境や主要駅へのアクセスがしやすいなど、都会感と下町感のバランスが非常に良いです。
今回は詳しく紹介できなかった、東京都美術館や国立西洋美術館、上野動物園など、大人から子どもまで楽しめる人気スポットもたくさんあります。