東京藝術大学音楽学部附属音楽高校は、台東区上野公園にあります。
藝高または藝大附属高校と称され、親しまれています。
戦後まもなく設立された歴史ある学校です。
校章は、東京藝術大学と同じアカンサスの葉がモチーフとなっていて、学校長も東京藝術大学の音楽学部教授が務めるという、非常に大学と関連の深い高校です。
この藝高について、概要や歴史について紹介します。
◆東京藝術大学音楽学部附属音楽高校の概要
藝高は、1954年に設立された国立高校で、東京藝術大学の付属高校に該当します。
全日制課程の2期制の学校です。
1学年につき生徒は40名の1クラスのみで、全校生徒は120名が定員となっています。
専攻は、作曲やピアノ、ヴァイオリンや打楽器、筝曲や尺八など多岐にわたります。
優秀な演奏家や作曲家を育成するのが目的の学校ではありますが、総合的な視野を持つ人材を育てるために総合的な学習を行っています。
東京藝術大学に優先的に入学できるなどの特典はなく、生徒は自らの力で受験をします。
しかし、現役生のほとんどが東京藝術大学を受験し、多くの生徒が合格しています。
校内は一般的な高校にある施設以外にも、アンサンブル室やホール、邦楽レッスン室など、音楽に関する施設が多くあります。
また、理科・家庭科実習室を除くすべての教室やレッスン室にはグランドピアノ、練習室にはアップライトピアノが設置されています。
一般科目以外にも、全授業のうち3分の1は音楽関連の科目が実施されています。
◆東京藝術大学音楽学部附属音楽高校の歴史
設立時は千代田区神田駿河台にありましたが、1995年に台東区にある東京藝術大学音楽学部の敷地に移転しました。
1999年には筝曲専攻が、2001年には尺八や長唄三味線などの専攻が新設されました。
そして、2003年には声楽や邦楽囃子の笛専攻が設立されました。
その翌年には創立50周年を迎え、記念式典や記念事業、演奏会が行われました。
さらに2012年には長唄専攻が新設されました。
2014年には創立60周年を迎え、記念式典などが行われています。
2016年には、国際的に活躍するグローバルリーダーを育成するための事業である、スーパーグローバルハイスクールに芸術系高校で唯一指定されました。
◆今後の発展について
東京藝術大学音楽学部附属音楽高校は、今まで多くの著名人を輩出してきました。
2010年代に入ってから施設のリニューアルが実施され、教育環境はさらに充実したものになっています。
また、海外での演奏会や演奏研修旅行も行われ、国際交流が幅広く積極的にされています。
さらに、スーパーグローバルハイスクールの指定も下支えし、今後も優秀な演奏家や作曲家が出てくることが予想されます。
【学校情報】
校名:東京藝術大学音楽学部附属音楽高校
住所:台東区上野公園12−8
アクセス:JR山手線上野駅公園口改札から徒歩13分・JR山手線鶯谷駅南口改札から徒歩10分・東京メトロ千代田線根津駅2番出口から徒歩11分
TEL: 050-5525-2406